人物関係や人脈、ドラマや映画の登場人物関係を表す際に使える相関図は、人物関係を可視化して関係に対する理解力を上げてくれる図の一種です。相関図は他の図と違い、自分自身のスタイルで作成できる簡単な図です。組織図と相関図を一つにすれば、社内や組織内の人材マネジメントの改善も実現できます。
本記事では相関図を有効活用する方法と書き方を中心に紹介していきます。相関図を作るのに適した無料ツールやテンプレートも紹介するので、是非参考にしてみてください。
1. 相関図とは?
相関図とは、あらゆる物や複数の人物の関係を視覚化した図のことです。
相関図を作成することにより、社内や組織全体の相互関係を一瞬で理解する事が実現します。相関図は、組織やプロダクト製品の関係を表す際にビジネスでは使用される事が多いですが、現代の利用法としては、テレビやドラマ、プロダクション企業内でも活用されています。
2. 相関図が使われる場面
相関図はさまざまなものの関係性を表せるので、その応用範囲は広いです。もちろん日常生活で活用されるものもたくさんあります。そんな活用例を紹介します。
2.1 人間関係
ある物事に関して、それにかかわりのある人物の関係性を表した相関図です。よく見るのはドラマなどの登場人物相関図ですが、ここにはそれぞれのつながりばかりでなく、力関係や心情的なものまで盛り込めます。
2.2 相関関係
故人とその親族の関係性や情報についてまとめた相関図です。
親族が亡くなった際、法務局に提出して戸籍の原本の返却を受けられたり、遺産相続の際の参考資料として活用したりできます。よく似たものに「法定相続情報一覧図」がありますが、こちらは法務省の認証を受けているため、遺産相続に関する書類の提出を大幅に省略できる点が異なっています。
2.3 データ整理
数学的な用い方の例として、散布図を作ることでデータを整理しやすくできます。たとえば種をまいた日の日付を横軸に、発芽の数を縦軸にして散布図を作れば、どの種類の種をいつ撒けば発芽率が上がるかを視覚化できますね。
2.4 マインドマップ
マインドマップは、思考の整理法の一つとしてトニー・ブザン氏が提唱したもので、頭の中にあるものを相関図として視覚化するものです。主にアイデアの発案や問題解決に用いられます。用紙の真ん中にテーマとなるキーワードを書き、枝分かれする線で関連するものを放射状に結んでいって作成します。
3. ビジネスにおける相関図のシーン別の活用方法
相関図を作成することによって、以下のような目的に活用することができます。
3.1 人材マネジメント
会社組織における人物相関図を作成することで、人材の適切な活用が可能になります。
社員の強みや課題などの情報を整理したり、勤務部署における情報や部署内での人間関係を図示したりすることで、より一人一人の持ち味を活かす人材配置を実現できます。会社の組織図などを利用して相関図としての情報を書き加えていくことでも作成が可能ですね。
3.2 製品の管理
製品にかかわる関係性を図示した相関図を作成することで、在庫管理などが効率化できます。製品を構成する部材同士の関係性を確認したり、必要とする資材の調達先や納品方法などの一覧性を高めたりすることが期待できます。特定の部材や資材の流れが滞ることで製品の製造自体がストップする、などのトラブルを防げますね。
3.3 事業相関図
企業内のセクション同士の関係性や取引先とのつながりなどを図示する相関図です。会社の概要説明などによく用いられ、企業としての構造を一目で見られます。企業運営をするうえでも重要ですが、自分の仕事がどう関係付けられているかといったことも確認でき、リレーションの改善に役立ちます。
3.4 業界地図
特定の業界にどのような企業があり、どのような特徴があるかなどをとらえやすくした相関図です。業界の規模や含まれる企業の規模と相互の関係性、業界としてのトレンドなどが捉えやすくなり、就活で活用したり、投資にかかわる資料とされたりします。よく似たものに経済新聞社が年4回発行する「四季報」がありますね。
4. わかりやすい相関図の書き方
相関図は物事の関係性を視覚的に捉えやすくするためのものなので、手順を理解すれば、今はさまざまなツールもあるので、比較的簡単にわかりやすい相関図にまとめられます。
4.1 ブレーンストーミング
やはり何のために相関図を作るのかをしっかり捉えておくことが大切です。特にビジネスにおいて相関図を作る場合は、共同作業で行うことが多いものです。相関図を作るメンバーで、どんな情報をどんな目的で得るためのものにするのか、ブレーンストーミングを通してアイデアを共有しましょう。
4.2 情報収集
アイデアがまとまったら、必要な情報の項目を整理します。たとえば「製品開発に関する顧客のニーズ収集」を目的とするなら、以下のような項目を挙げて対象となる顧客層から情報を得ていきます。
- 価格
- 耐久性
- ユーザビリティー
ここでの項目が多いほど複雑な相関図となり、結果的に情報整理がうまくいかないこともあるので、最低限なものに絞り込んでおくことが重要です。
4.3 ツールを使ってまとめる
日常的に作るものや、仲間内の確認程度に用いるのなら手書きで十分ですが、プレゼンに利用するとか、会議に使用するような場合にはやはり見やすくまとめることが重要です。次の章ではこういう時に便利なツールを紹介していきます。
5. 相関図無料作成メーカーならboardmix
相関図を作るためのツールに迷ったら、boardmixがおすすめです。おすすめできるポイントを挙げていきます。
5.1 無料で無制限
boardmixは無料で利用出来るツールとなっています。ですが無料とは思えないようなクオリティの使いやすさ、機能の充実さです。初めてツールを使うという方の入門としても最適でしょう。「いきなりこういうツールにお金を出すのはちょっと・・・」という方にもおすすめです。
5.2 相関図に使えるテンプレートの数が豊富
以下の画像はboardmixで使えるテンプレートです。相関図に使えるようなテンプレートももちろんありますし、ビジネスでよく用いられるタイムラインやスケジュール表など、様々なフォーマットに対応しています。
5.3 boardmixで作成した相関図の例
筆者もboardmixを使って簡単に相関図を作ってみました。使用している感覚としては、一つ一つの組織が分かりやすく、相関図には必須な矢印の付け足しもとても簡単に出来るように感じました。このようなツールを使う上で、操作の快適性は最重要とも言えるので、このポイントは大きいでしょう。
まとめ
相関図は複雑な関係を一目で見られるようにする便利なものです。今回の記事では使われる場面や使い方、おすすめの無料ツール「boardmix」も紹介してきました。
しかし、日常的な人間関係などを相関図だけでとらえようとするのは考えものです。図には表れてこない感情や思いなどが、ビジネスシーンではより重要な場合も少なくありません。今回紹介してきた手法をベースにして、時には臨機応変に対応することでビジネスでの成功を収めていきましょう。