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ユウト
ユウト

投稿日 Feb 20, 2023, 更新日 Aug 16, 2023

事業を拡大したい、しかし資金は無限では無い、どうやって投資をするか?どうやって進めるべきか?失敗したくない…。ある意味、当然の悩みなのですが、その解決方法を問われてもなかなか難しい話です。

本記事では、情報を視覚化し客観的な検討を可能にするために最適な手法、PPM分析をご紹介します。

マーケティングPPM分析

1. マーケティングPPM分析

多くの企業にとってマーケティングの重要性は非常に高く、リスクとリターンを正確に読み解かなければ業績悪化に直結する可能性があります。そんなマーケティングの手法の中で、最もポピュラーなのがPPM分析です。特にマーケティングの担当者であれば、PPM分析の存在は知っている方が多いでしょう。

では、PPM分析が実際にどのような分析方法なのか、改めて具体例を交えながら解説してみましょう。

1.1 PPM分析とは

PPMとはProduct Portfolio Management(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の頭文字を取った言葉です。具体的な分析方法として、自社の企画や製品を「花形」「金のなる木」「負け犬」「問題児」の四つのカテゴリーに分けます。そして、バブルチャートを利用することで企業としての重要性を分析するフレームワークです。PPM分析は専用のツールだけではなく、エクセルなどの表計算ソフトでも作成可能です。

1.2 PPM分析メリット

PPM分析のメリット

PPM分析を行い自社の事業を見直すことで、収益アップに繋がる可能性があります。

以下に、PPM分析による具体的なメリットをご紹介します。

1.自社製品や新規事業などの現状を可視化し、客観視できる

既存する事業において、継続か撤退かの判断を迫られる場面は必ずといって良いほど存在します。しかし、その決断は非常に難しく、また悩ましくもあります。特に新規で始めたばかりの事業であれば、進退を決するための判断材料も少なく思い切った決断ができなくなってしまいます。

そのような場合、PPM分析を活用することで事業の現状を可視化し、かつ客観的に見つめ直すことが可能になります。客観性を持つことで各事業に対し適切な対応をとり、企業全体のリスクマネジメントができるのです。

2.事業に対する投資額の指標ができる

PPM分析は市場成長率と市場占有率を軸に事業を分析します。それは単純に継続か撤退かの二択だけではなく、各事業にどのような投資をするのがベストかを導き出す指標にもなるのです。

事業に対する将来性やリスクを判断することで、企業としてどの程度の力を注ぐべきかが明確になり、事業拡大のチャンスを増やすことができます。逆に撤退とはいかずとも、規模を縮小することで、リスクを抑えながらチャンスメイクの機会を担保する選択肢も可能になります。

3.コスト削減になる

前項で適切な投資ができるということは、無駄な投資を防ぐことができるのと同義です。事業にはリスクがつきものですが、無駄な投資を無くすことで企業としてリカバリーできる体力を確保することができます。またコストを削減することで、更なる事業拡大の足掛かりにもなるでしょう。

2. PPM分析による新たな取り組み事例

PPM分析は既存の事業を見直すことで、新たな価値観を作り出すことも可能になります。生み出された価値観から新たな事業展開や商品開発が行われ、より多角的な発展が期待できるのです。

一つの例として、家電とスマホなどの通信機器を連携させることにより、AV機器の利便性を高め、ポットなどの日常家電に高齢者をサポートする用途を組み合わせることができました。これは消費者にとって新たな利用価値が生まれると共に、企業にとっても収益性を高めることに繋がります。

3. PPM分析の成功事例

こちらでは、実際の企業がPPM分析によりどのような事業展開を行ったのか、その実例を紹介していきます。どれも日本を代表する大企業なので、ぜひとも参考にしてみてください。

3.1 ソニー

ソニーグループ株式会社は、世界的な多国籍コングロマリット企業です。

PPM分析の事例ソニー

ソニーは国内最大級の電機メーカーとしての歴史をもつ大企業です。しかし2000年以降、それまで主力だったAV機器やパソコンなどの業績が低迷してしまいます。

PPM分析で表すならば、それまで「金のなる木」や「花形」だったパソコンなどが「負け犬」になってしまった形です。そこでソニーはパソコン事業を売却、代わりにゲームや音楽配信に注力することで業績を回復させています。

また売却したパソコン「VAIO」も独立したパソコンメーカーとして黒字経営を続け、結果的にブランド復活の切っ掛けになりました。

3.2 サントリー

サントリーは大手飲料メーカーです。

PPM分析の事例サントリー

サントリーと言えばウイスキーを思い浮かべる方も多いかも知れませんが、その他のアルコール飲料から清涼飲料水まで幅広く展開しています。

中でもビール業界は、サントリーが参入した当初、競合他社のシェア率が高くPPM分析で見れば「問題児」に該当する事業でした。しかしサントリーはビール業界の将来性に着目し、積極的な投資を繰り返すことで「花形」事業にまで成長させています。

冷静にPPM分析を行い、的確なマーケティングを実行した顕著な成功例と言えます。

3.3 キャノン

キャノンは精密機器メーカーです。

PPM分析の事例キャノン

キャノンはカメラ機器を中心に、プリンターやインクジェット、FAXなどの事業を展開しています。ここでは、その4つをPPM分析で分類してみましょう。

カメラはデジタルに対応することで今後も市場拡大が期待されますが、競合他社が多いため「問題児」になります。インクジェットは一般家庭にPCが普及し、リモートワークの浸透により将来性が見込まれるため「花形」になります。FAXは、現在インターネット上で情報交換することが一般的になっているため、将来性は低く「負け犬」になります。注目すべきはプリンター事業で、一見ペーパーレス化により将来性は低いように思われますが、シェア率が非常に高いため、企業にとっては「金のなる木」なのです

業界視点での将来性とシェア率という二つの要素を、冷静に分析してこそ収益に繋げられるという一例です。

3.4 ソフトバンク

ソフトバンクは、日本の大手電気通信事業者です。

PPM分析の事例ソフトバンク

ソフトバンクといえばスマホのイメージが強いのですが、実はキャッシュレス決済やオークション、半導体事業など100を超える事業展開を行っています。

通信事業やキャッシュレス決済は勿論、半導体事業は今後さらに成長が期待できます。世界的に注目される分野であり、投資額も高くなりますが、ソフトバンクは半導体事業の将来性を高く評価し、積極的な投資を行うことで成果を上げています。

数多くの事業展開を積極的に行うことで、各業界内でもトップクラスのシェアを獲得できる事業を一部で生み出しているのです。

4. boardmixを使ったPPM分析

ここでPPM分析に適したツール、boardmixを使用して実際にPPM分析を行ってみましょう。

  • まず新規のホワイトボードを作成し、目的に沿ったテンプレートを選択します。

PPM分析のテンプレート

  • 各項目に必要事項を記入します。

PPM分析を作成

ダイヤグラムが完成したら、自社製品や開発予定のツールなどを当てはめ、検討を開始します。

PPM分析ツール、無料で使えるboardmix

boardmixはクラウドを利用し、リアルタイムでの情報共有・共同作業を可能にしたツールです。多彩なテンプレートがあり、様々な状況に合わせ効果的な図を作成することができます。基本無料で使用できるため、初めての方でも安心して始めることができます。

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まとめ

何かを新しく始める時には必ず不安が付きまといます。だからこそ物事の本質を客観的に見分ける必要性が求められます。PPM分析は、その客観視とメンバー間の価値観を共有することに長けています。新たな一歩を踏み出す前に、ぜひ活用してみてください。

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