ビジネスでは、競合や市場のトレンドの動きに合わせて自社の製品・サービスを向上させるアイデアが必要です。活発なアイデア出しができれば新たなひらめきが生まれるだけでなく、自社の利益アップにもつなげられます。
本記事では、そのようなアイデアの発想のフレームワークや、アイデアの発想に使えるツールを紹介していきます。
1. アイデア出しとは
ビジネスにおけるアイデア出しは、非常に重要な役割を持っています。事業を行う中では、時に突飛とも言えるようなアイデアが必要となる時もあります。アイデア出しというとただの直感のように考えてしまう人も多いですが、そこをマニュアル化することで安定したアイデアを捻出することが出来るようになるのです。
2. アイデアの出し方の手法
2.1 発想法のフレームワーク
ここからは効果的なアイデア出しの方法を7つご紹介します。それぞれのフレームワークを上手く活用しながら、活発なアイデア出しを実現しましょう。
・オズボーンのチェックリスト
オズボーンのチェックリストは、9つの項目に合わせてアイデアを考える手法です。
ブレーンストーミングの発案者である、A・F・オズボーン氏が生み出した発想法で、アイデアが思いつかないときに、下記の9つのリストに当てはめながらアイデアを広げていく手法です。
9つの項目とは、「転用」「応用」「変更」「拡大」「縮小」「代用」「再利用」「逆転」「結合」となっています。
・ブレーンストーミング
ブレインストーミングとは、複数人でアイデアを出し合い、それぞれのアイデア・発想を整理する方法です。
ブレインストーミングでは、アイデアの質より量を重視するのが大切です。そのため、面白さやユニークさにこだわらず、時間内で多くのアイデアを出しましょう。
また、ブレインストーミングはアイデアを自由に共有する目的もあるので、アイデアの否定や結論は妨げの原因となってしまう点に注意です。
・マンダラート
マンダラートとは、1987年に今泉浩晃氏によって考え出されたアイデア発想法です。
9個のマス目(3×3)が書かれた紙やホワイトボードを用意し、そのマスに思いついたことを埋めていきます。発想するテーマを真ん中に書き、周りの8つのマスに関連するアイデアや思いつきを書いていきます。記述した8マスの中の1つを、さらに9個のマス目が書かれた別の紙の真ん中にセットし、再び関連するアイデアを埋めていきます。
初の二刀流プレイヤーとなった大谷翔平選手が高校時代に行っていたことでも話題になりました。
・なぜなぜ分析(5回)
なぜなぜ分析とは、ある事象に対して複数回の”なぜ”を問い、アイデアを掘り下げていく方法です。ミスの根本原因を把握・分析したいときにおすすめです。
トヨタの元副社長の大野耐一氏が考え出した方法で、今でも製造工場で生じた事故やミスの原因の追求・また再発防止のために利用されています。
1つの事象にたいして、5回の「なぜ」を自問自答することにより、その事象の因果関係から、裏に隠れている本質的な原因を突きとめることができます。問題解決としてのアイデアを出すときに、重宝するフレームワークの1つです。
原因を深堀ることで事象の因果関係が明らかになり、有効な解決策を考えられるようになるのです。
・6色ハット発想法(シックスハット法)
6色ハット発想法は、エドワード・デ・ボノ氏が考案した発想法で、「客観的」「感情的」「否定的」「肯定的」「創造的」「思考的」という、6つの異なる視点から考えるアイデア発想のフレームワークです。
白い帽子:客観的
客観的な情報や実際の数字から、何が事実かということを考える方法です。自分の意見は出さずに客観的に発想をするのが特徴です。
赤い帽子:感情的
直感、勘などの感覚的な面からアイデアを考える方法です。アイデアに対して思った気持ちを素直にそのまま発信します。
黒い帽子:否定的
否定的な視点で物事を捉える方法です。自分や誰かが出したアイデアの欠点を見つけ出してあえてリスク面を語ります。
黄色い帽子:肯定的
基本的にすべての意見を肯定的に捉え、ポジティブな意見を見つけ出す方法です。実際に実現した際に得られるメリットなどを多く語ります。
緑の帽子:創造的
物事をクリエイティブにとらえ、自分の考えをありのままに伝えます。創造的なアイデアを思いつくままに多く語ります。
青い帽子:思考的
会議の進行や調整を行います。アイデアを俯瞰的にとらえ、体系的な意見を出します。
このように多くの視点を持つことで、アイデアへのアプローチを増やすことができます。
・欠点列挙法
欠点列挙法とは、対象となる事柄の欠点や不満な点などを列挙してアイデアを着装する手法です。要するに、現状のあら探しを行い、そこからアイデアを生み出そうという発想法です。
欠点を探す際は、まるで競合の商品を分析するように、徹底的にあら探しを行います。そして問題点を列挙したのちに、それらを改善点を克服した状態をイメージし、その方法を考えていきます。
・希望点列挙法
希望点列挙法とは、「こうありたい」「こういうものがあればいいのに」という希望や願望から発想するアイデアフレームワークです。
当たり前とされている現実から一旦身を離して、事象に対する理想を挙げていきます。現状の制約にとらわれないため、斬新なアイデアを見つけることができます。
3. おすすめのアイデア出しツール
ここからは、先程まで紹介してきたフレームワークを十分に生かすためのツールを紹介していきます。
3.1 アイデア管理にツールが必須の理由
・アイデアを整理しやすくなる
情報を整理する機能があるツールは、いつでも簡単にアクセスができるので重宝します。
たとえば、アイデアが記載されたノートをカテゴリごとに分類する「フォルダ」、ノートを横断的に管理できる「タグ」といった機能を備えているのです。手書きノートでは上手く整理するのは難しいですが、ツールであれば簡単です。
・アイデアが流れない
アイデアをツールで管理すれば、過去のアイデアと組み合わせることも可能です。
アイデアはどこかに書き残さなければいずれ忘れ、チャットツールで管理すると流れてしまいます。そこで、アイデアを簡単に蓄積できるツールを活用すれば、過去に書き出したアイデアでも瞬時に確認できるようになるのです。
アイデアは自社の利益につながる大切な情報資源なので、いつでも取り出せる場所で管理しましょう。
3.2 無料で利用するならboardmix
アイデア出しに用いるツールとしては、無料で利用できるboardmixがとても優れています。フレームワークとして紹介してきたマンダラートでは特に生きてくるでしょう。
さらに、下の画像を見てもらえば分かると思いますが、テンプレートの数が非常に多いため、無料で利用出来るツールとしては十分な性能でしょう。
・クラウドメモアプリとして即時共有も
boardmixでは、クラウド上ですぐに仕事仲間とメモを共有することが出来ます。例えばプロジェクトの仲間とすぐにアイデアを共有したいときにはうってつけでしょう。
まとめ
今回の記事では発想法のフレームワークと、それを用いることが出来るアプリを中心に解説してきました。アイデアを出すためのマニュアルを抑えた上でboardmixなどの気軽に利用出来るツールを用いて、ビジネスの可能性を広げていきましょう。