引越しや部屋探しの際によく目にする間取り図ですが、建築関係の仕事でもしていないと、自分で間取り図を書くことはなかなかありませんよね?しかし、部屋のレイアウトやデザインを考案する際に、自分で間取り図が書けることで便利なことがあります。
本記事では、間取り図の作成方法とオススメのツール5選を紹介します。ぜひ参考にして、自分で間取り図を書いてみましょう。
1. 間取り図とは
間取り図とは建築用語で、不動産検索サイトや部屋探し、家を購入したことがある人なら誰しもが見たことのある、部屋を真上から見たときの部屋の種類や配置、広さを表した図です。間取り図があることで、生活動線や日当たり、風通しなどの情報も得ることができ、実際に生活したときのイメージをしやすくなります。
間取り図の作成方法に厳密なルールはなく、線の使い方や表記の方法など、作成者によって若干の違いがあります。
2. 間取り図の書き方・作成方法
注文住宅購入を検討する際に、自分で間取り図を書けると、具体的なイメージやこうしたいという希望が湧きやすく、理想の間取りに近づくことが可能です。
ここでは、設計や建築などの専門知識がない人でも書くことのできる、間取り図の作成方法を紹介します。ぜひ参考にして、自分たちに合った理想的な間取りを設計してみましょう。
2.1 必要な要素を書きだす
まずは、間取り図に必要な要素を書き出します。
この書き出しで抜けているものやミスがあると、修正にかなりの手間を要してしまいます。間取り図作成に入る前に、必ず全員で必要な要素を話し合い、作業の手戻りがないようにしましょう。
一般的な注文住宅で使われる要素の例は以下のようになります。
- 玄関
- リビング
- ダイニング
- キッチン
- 廊下
- 浴室
- 洗面所
- トイレ
- 寝室
- 子供部屋
- 和室
- バルコニー
- 収納スペース
- 階段
要素の書き出しがうまく進まない場合は、今住んでいる住宅にある要素を全て列挙して、そこから不要な要素を削除、必要な要素を加えるような作業方法がオススメです。
例えば、「和室は使うことが少ないのでなくす」、「家族が多いので、トイレは2つにする」のように、不要なものを削除し、必要なものを足していくようにしましょう。
2.2 ゾーニングをして配置決めする
列挙した要素をゾーニングし、大まかな配置を決めていきます。主となる要素もしくは、優先順位の高い要素から配置していくと決めやすいです。二階建て住宅では階段の配置場所が重要になってきます。
比較的コンパクトな住宅の場合、階段をどこに配置しても住みにくさなどを感じませんが、25坪以上の住宅の場合、中央付近に配置することで、快適さを高めることが可能です。
2.3 間取りを決める(大きさ)
配置が決まったら、方眼紙を使って間取りの詳細を決めていきます。この時、方眼紙1マスを1坪と考えて間取りを決めていくといいです。間取り図では、各部屋の名前をアルファベットで簡略化して表記するのが一般的です。
主な部屋の略称は以下になります。
部屋の広さや配置を決めるときは、今住んでいる住宅と比較しながら決めていくとイメージしやすくなります。例えば、現在住んでいる住宅のリビングが15畳で狭いと思っているのであれば、20畳ほどの広さを確保するようにします。玄関や部屋のドアは、全てのパーツを書き終わってから記入するようにしましょう。
2.4 間取りに問題がないかチェックする
間取り図がある程度完成したところで、実際に住んだときのことをイメージし、自分や家族の要望がしっかり反映されているか確認しましょう。家づくりは家族全員の問題ですので、全員の意見をしっかり聞き、間取りに取り入れるように心がけるといいです。
間取り図の確認作業では以下のことに注意しましょう。
- 階段・廊下の幅は狭すぎないか
- ドアの位置は適切か
- 窓の配置は採光や通風のことを考えた配置か
- 収納スペースは十分か
確認作業で問題が発覚した場合は間取り図を作り直します。作り直しと確認作業を繰り返しおこなうことで、理想の間取りへ近づくことが可能です。
2.5 作成ツールに清書する
手書きでの間取り図が完成したら、いよいよ清書していきましょう。清書には作成ツールを使用することをオススメします。作成ツールを使用することで、早く簡単に間取り図の作成が可能になります。
3. 間取り図の作成におすすめの無料ツール5選
間取り図の清書には作成ツールを使用することをオススメします。しかし、「作成ツールを使うとお金がかかるのでは?」と思う人が多いはずです。
ここでは、無料で簡単に間取り図が作成可能なツールを5つ紹介します。ぜひ参考にして、無料で理想の間取り図を作成してみましょう。
3.1 せっけい倶楽部
せっけい倶楽部は、株式会社ハウテックが提供する間取り図作成ツールです。無料でありながら高機能で、パソコンに不慣れな人でも簡単に間取り図の作成が可能です。
作成した間取り図をもとに、3D描画でリアルに再現することができるので、思い描いている間取りをさらに具体的にシュミレーションすることができます。チュートリアルもあるため、初めて使うときでもわかりやすいです。
3.2 ExcelDE間取り図
ExcelDE間取り図は、有限会社ア・ファクトリーが提供する、エクセルを使用して簡単に間取り図作成のできるツールです。
ツールバーにコマンドボタンが表示され、間取り図の作成によく使われる図形を登録し、繰り返し使うことが可能です。作成した間取り図をJPEG形式で保存することもできます。
3.3 間取りPlanner
間取りPlannerは、部屋や建具をマウスで配置していくだけで間取り図が作成できるツールです。プロ用ソフトの簡易版なので機能も充実しており、間取り図の床面積や建築面積を表示する機能もついています。
また、間取り図だけでなく建具などの配置も可能なため、配置換えや部屋の模様替えなどにも役立つツールです。
3.4 マドリックス
マドリックスは、CADにはない手書き風の間取り図を作成することができ、他のツールで作成した間取り図と差別化を図ることができます。
間取り図を手書きで作りたいけどうまく作れないときや、柔らかいタッチで図面を送付したいときに役立ちます。WORDデータのため汎用性があり、やりとりが簡単です。
3.5 boardmix
boardmixは、間取り図だけでなく、さまざまな資料や図を無料で作成できるツールです。デフォルトで多数のテンプレートや図形が用意されているので、間取り図の作成に適しています。
また、オンラインホワイトボードにより、複数メンバーでの共有や共同編集が可能です。作成中のプロジェクトも自動保存ですので、保存忘れなどによる作り直しも防ぐことができます。
まとめ
本記事では、間取り図の作成方法とオススメの作成ツールを紹介しました。内容をまとめると以下になります。
- 間取り図は、部屋を真上から見たときの部屋の種類や配置、広さなどの表した図のこと
- 間取り図の書き方・作成方法を知っていれば、設計や建築などの専門知識を持っていなくても作成可能
- 間取り図の清書に作成ツールを使用することで、早く簡単に間取り図の清書が可能
間取り図は、新築の場合は今後の生活を大きく左右する重要なツール、賃貸や中古などでは部屋の配置や広さを正確に伝えるツールになります。自分で間取り図を作成して、理想の間取りを自分で設計してみてはいかがでしょうか?