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あおい
あおい

投稿日 Sep 24, 2024, 更新日 Sep 24, 2024

サービスブループリントとは、1980年代前半に提唱された、サービス運用・設計のためのツールです。

この記事では、サービスブループリントの定義から作成するメリットや、便利な無料ツールまでを解説します。また、よく比較されるカスタマージャーニーマップとの違いにも触れています。

現在のサービスに改善の必要性を感じている人にとっては有用なツールなので、ぜひ参考にしてみてください。

サービスブループリントとは

1. サービスブループリントとは

サービスブループリントとは、1984年にリン・ショスタックによって考案されたフレームワークであり、製品やサービスが顧客に提供されるプロセスを可視化するツールとして力を発揮します。

サービスブループリントは、チームが新しいプロセスを設計したり、既存のプロセスを改善する際によく使用されます。

2. サービスブループリントの構成要素

まずは、サービスブループリントの基本となる4要素について解説します。

2.1 カスタマーアクション

レストランで食事をする、百貨店で目的の服を買い物するなど、ある特定のゴールに向けてユーザーが行うプロセス全体のことです。カスタマージャーニーマップにおける「ユーザーの行動」が、これに該当します。

2.2 フロントステージアクション

ユーザーが直接見ることのできる場所での、サービス提供側のアクションです。例えば接客する店員のアクションや、WebサイトのAIによるチャットサービスなどが該当します。

2.3 バックステージアクション

フロントステージにおける出来事をサポートする、ユーザーが見えない場所でのサービス提供側のアクションです。シェフによる厨房での料理や、倉庫での在庫管理などがこれに当たります。注意すべきなのは、同じシェフでもアクションによってフロントステージ・バックステージ両方にあたるケースもある、ということです。

例えば、ユーザーからは見えない厨房での料理であればバックステージですが、オープンキッチンでシェフが料理を演出しユーザーに楽しんでもらう場合はフロントステージになります。

2.4 プロセス

ここまで出てきた3つの要素をサポートする為の、サービス提供者の組織内でのステップ・活動がプロセスです。例えば料理の価格設定や、食材の配送、クレジットカードの照合などが該当します。

3. サービスブループリントのメリット

サービスブループリント

サービスブループリントでは、製品やサービスの概要から複雑なステップまで、必要な詳細全てを表示することができます。その行動が他の部門、チームメンバー、顧客にどのような影響を与えるのかや、現在の製品の機能やサービスなどを分析することにより、問題点を発見し、プロセス改善にすぐに取り掛かることができます。

4. サービスブループリントとカスタマージャーニーマップの違い

ここで、「カスタマージャーニーマップと似ている」と思った方も多いのではないでしょうか?サービスブループリントは、いわばカスタマージャーニーマップの「ネクストステップ」と言えます。

カスタマージャーニーマップは「ユーザーが商品・サービスとの関わりの中で辿る一連のプロセスを視覚化したもの」であるのに対し、サービスブループリントはそこにサービス提供者側のプロセスを追加し、さらにユーザーとサービス提供者との関わり方を可視化したものです。

カスタマージャーニーマップによって整理・分析したユーザーの抱える課題を、いかに解決するかというサービスの見直しに役立てることができるのです。つまり、この二つは重視している点が大きく違うのです。

・カスタマージャーニーマップ:ユーザーの体験を中心に捉え、視覚化を行っている

・サービスブループリント:ユーザー行動を起点としているが、サービスの提供プロセスに中心に視覚化を行っている

よってユーザーに焦点を当てる際にはカスタマージャーニーマップを用いた視覚化を行い、ユーザー体験から行動部分を切り出して業務プロセスを視覚化したい場合はサービスブループリントを用いた方が適切であるということでもあります。目的によって使い分けることにより、より円滑にプロジェクトを進めることができるでしょう。

5. サービスブループリントの書き方

サービスブループリントの書き方

サービスブループリントを作成する際は、以下の手順で編集していきましょう。

5.1 顧客シナリオの分析

既存のプロセスのマッピングやゼロからのプロセスのマッピングに関わらず、分析したい顧客サービスのシナリオから始めることが非常に重要です。可能であれば、顧客にインタビューをして、より直接的なインサイトを収集できるようにしましょう。

5.2 カスタマーアクションのマッピング

次に、顧客が取る行動を時系列でマッピングします。顧客とのインタビューで情報を収集することが最善の手段ですが、それが可能ではない場合、自社サービスに詳しい知人など、社外の人から情報を収集することも良い手段だと言えるでしょう。

5.3 マップを構築

カスタマーアクションをマッピングした後は、ストーリーの構築をしていきます。サポートシステムやプロセスなどのバックステージアクションがここでは記入されますが、大きな文章を書かないようにしましょう。付箋や色を使用することで、プロセスや担当者、システムなどを区別することが可能です。

5.4 役割と責任の分類

後ほど紹介する無料ツール「boardmix」では、色や視覚ツールを使ってフレームワークを簡単にカスタマイズすることができます。これらのツールを使って役割と責任を視覚的に分析できるようにしましょう。顧客が製品・サービスと接する「インタラクションの境界線」、顧客に見える行動と、顧客には見えない行動を区別するための「可視境界線」、顧客に接しない従業員と接する従業員を区別するための「組織内のインタラクションの境界線」を特定することに視覚ツールが非常に役立ちます。

5.5 プロセスの可視化

矢印をフレームワークに追加することで、より詳細なプロセスを作成することが可能です。複数のステップや依存関係を表現するために矢印を使用しましょう。一般的には、一つの役割においてのプロセスを示す一重の矢印と二つの役割が相互に依存していることを示す二重の矢印が使用されます。

6. サービスブループリントの作成ツールにはboardmix

サービスブループリントの作成ツール

サービスブループリントの作成には、専用のツールを使うのがおすすめです。Microsoft Wordなどのアプリを使うのも良いですが、初めから使用出来るテンプレートを利用してしまう方が効率性では優れています。

サービスブループリントのテンプレート

boardmixは無料で利用出来る上に豊富なテンプレートや、挿入用の素材が多くあります。サービスブループリントに使うには十分なツールでしょう。

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まとめ

ここまで、サービスブループリントの意味や、ツールについて紹介してきました。結果として実らせる為には、実際に実践する中で経験を積み、手法を自分の物にしてゆく必要があります。今回の記事で紹介したことや、boardmixなども使いつつ、実践で経験を積んでビジネスの成功に繋げていきましょう。

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