プレゼンテーションは情報伝達手段の一つであり、自身の提案やサービスの概要などを相手に伝えるために重要なスキルです。これはビジネスの場に限らず、日常生活においても同様と言えるでしょう。
プレゼンテーションでは、言葉だけで行うよりも視認できる資料を活用することが望ましく、資料の出来がプレゼンテーションの成否にも関わります。より効果的な資料を作成し、プレゼンテーションの成功を目指しましょう。
1. プレゼンテーション資料の役割
プレゼン資料は、プレゼンテーションの内容を伝えたい相手によりわかりやすくするために用いられます。主に言葉だけでは伝わりにくい数字を図で表したり、相関関係を視覚化することで、より効率的で質の高いプレゼンテーションを行えるでしょう。
2. プレゼンテーション資料の構成
あなたのプレゼンを評価するのは、あくまでもプレゼンを受けた聞き手です。どれほど自信のあるプレゼンでも、聞き手が理解できなければ意味がありません。そこで重要となるのが、プレゼンの構成となります。
2.1 プレゼンテーションを組み立てる基本的な3つの構成
プレゼンテーションで基本となる構成は、以下の3つになります。
- イントロ(導入)
イントロは「導入」の名の通り、次のボディ(本体)の前に「プレゼンの目的」「全体の流れ」などを提示するパートです。イントロで聞き手に興味を抱かせるような情報を伝えて、その後に続く説明をスムーズに行うことができます。
- ボディ(本体)
ボディはプレゼンの核となる部分です。いくらイントロとクロージングが優れていても、ボディがおろそかになっていては意味がありません。ボディでは聞き手に伝えたい情報を、的確かつ論理的に提示します。ボディの詳細な組み立て法については、後述のフォーマットにて説明します。
- クロージング(まとめ)
クロージングは、プレゼン内容を再確認し聞き手に伝えたかったことを要約する部分です。クロージングを活用することで、より聞き手にプレゼンの内容を印象付けることができます。
2.2 ボディの構成作りに役立つフォーマット
プレゼンのボディを組み立てるのに役立つ、3つのフォーマットを紹介します。
- DESC法
DESC法はプレゼンのテーマを「Describe(現状分析)」して、そこから生まれる課題を「Express(表現)」した上で、解決策を「Suggest(提案)」します。提案を実行し、最終的に「Consequence(結果)」を示すのがDESC法です。順序立てて説明することで、聞き手にプレゼン内容が伝わりやすくなります。
- PREP法
PREP法とは、最初に「Point(要点)」を伝え、その「Reason(理由)」と「Example(事例)」を説明して、最後にもう一度「Point(要点)」を伝えるフォーマットです。要点を最初と最後の二ヶ所に配置することで強い印象を与え、理由と事例により語り手の言葉に説得力を持たせることができます。
- SDS法
SDS法とは、最初に「Summary(概要)」を聞き手に伝え、次に「Detail(詳細)」を説明してから、最後にもう一度「Summary(概要)」を伝えるフォーマットです。シンプルな構成の上、概要を繰り返すことでプレゼンのテーマを強く印象付けることができます。
3.プレゼン資料作成時の注意点
わかりやすいプレゼン資料作成のため、特に注意すべき点を挙げます。
3.1 文字だけに頼り過ぎない
プレゼン資料を作成する時、重要な部分ほど丁寧に説明したいと文字情報を盛り込み過ぎてしまうことがあります。しかし文字だらけの資料では伝わり辛く、理解し辛い物になってしまいます。プレゼン資料はシンプルに、不足に感じる部分は言葉で補いましょう。
3.2 図や表を活用する
文字だらけの資料では伝わり辛い。ならば図や表などを用いて資料を作成しましょう。聞き手側も、文字だけを追うよりも情報を視覚化して伝えられた方が理解がし易いはずです。
3.3 1枚に込める情報は厳選し、纏まりを持たせる
必要な情報を全て一枚のスライドに盛り込む必要はありません。情報過多となれば、いくら図や表を活用しても「わかりやすさ」とは程遠い資料になってしまいます。プレゼンのテーマをいくつかの項目に分け、それぞれ適切な情報量を保って資料を作成して下さい。
4.プレゼンテーション資料のデザイン例
実際の企業では、どのようなプレゼン資料を作成しているのでしょうか。その一例を紹介します。
4.1 東名
見た目は非常にシンプルですが、伝えたい情報を上手く纏めています。シンプルゆえに、受け取る側は情報を把握しやすいのが特徴です。シンプルな中にも色や余白の使い方などに拘りが感じられ、プレゼン資料としては模範的なデザインといえます。
4.2 ランサーズ
会社の方針や利用者のメリットが明確に表示され、伝えたいテーマが強調されるデザインになっています。細かな情報よりも、重要な点を確実に伝えたい場合などに適しています。
4.3 LINE
こちらもシンプルですが、LINEのイメージカラーを効果的に使用することで企業の好意的な情報をより印象付けることができます。色の取り入れ方により受け取る印象を変えられる、一つの好例と言えるでしょう。
5. 見やすいプレゼン資料の作り方(一例)
5.1 boardmixでプレゼンテーション資料を作成
boardmixはクラウドを利用した、リアルタイムで情報共有・共同作業が可能なツールです。多彩なテンプレートがあり、様々な状況に合わせた図を作成できます。boardmixで作成した資料は、PDFや画像、SVGとして出力可能です。スライドショー機能によりそのままプレゼンに活用できます。またboardmixは基本無料で使用できるため、初めての方でも安心して始められます。
作画ツールBoardmixを使用し、実際のプレゼン資料を作成してみます。
・新規のホワイトボードを登録します。
・その資料で提示したい情報を簡潔に表記します
・データを表示に適したテンプレートを選択します。
・実際のデータを元に図や表を作成します。
非常に簡素ではありますが、言葉のみの資料よりも効率的に情報を提示することができます。
5.2 プレゼンテーション資料テンプレート
boardmixでは、下記のような多種類のテンプレートが使用できます。
まとめ
プレゼンテーション全体の質が資料一つで変わることはお分かりいただけたと思います。プレゼンテーションの内容を考慮し、訴えたいこと、伝えたいことが表現できる資料作りを目指してみてください。