マーケティング担当者にとって、正確なデータの分析は必須とも言えるスキルです。しかし、膨大なデータを全て正確に把握することは決して簡単な作業ではありません。
今回は、マーケティング分析に欠かせないマーケティングフレームワークの数々を解説します。
1. マーケティングフレームワークとは
マーケティングフレームワークとは、マーケティング戦略における課題を読み解き、分析することで解決策を導き出す手法のことを指します。数多くのフレームワークが存在し、それぞれに利用目的は異なります。
2. マーケティングフレームワークのメリット
マーケティングでもっとも重要な作業は、顧客や市場のデータや自社及び競合他社を分析し運用していくことです。データを正確に分析することで、顧客のニーズに沿った戦略を立てることができます。そんな的確なマーケティング戦略にはマーケティングフレームワークが欠かせません。
3. マーケティングフレームワーク一覧
マーケティングに役立つ12種のフレームワークを、下記に紹介していきます。
3.1 3C分析
3C分析は、プロジェクトにおける自社の戦略決定に役立つフレームワークです。「Customer(市場、顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの観点から、プロジェクトを成功させるための戦略を検討します。市場と競合を考察し、自社の製品にどのようなメリットや魅力を求めるかを判断します。
3.2 4P分析
4P分析とは、新商品や新規サービスの立案、マーケティングの方針を決める場合に有効なフレームワークです。
「Product(製品・サービス)、Price(価格)、Place(販促場所)、Promotion(販促方法)」の4つを軸に検討を行い、事業に関して「何を、いくらで、どこで、どのように」提供するかを判断します。
3.3 4C分析
4P分析同様、新商品や新規サービスの立案、マーケティングの方針を決める場合に有効なフレームワークです。
「Customer Value(顧客価値)、Cost(顧客コスト)、Convenience(利便性)、Communication(コミュニケーション)」の4つで分析を行います。4P分析が製品などを提供する企業側の視点であるのに対し、4C分析は顧客視点で分析を進めます。
3.4 SWOT分析
SWOT分析は、自社の強みや弱みを分析する際に使用するフレームワークです。「Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)」の4つの要素で分析を行い、自社の強みや弱みを知り、チャンスとリスクを把握します。
3.5 PEST分析
PEST分析とは、企業の外部環境を4つの要素から検討・分析するフレームワークです。「Politics(政治)・Economy(経済)・Society(社会)・Technology(技術)」の4つの視点で、業界の外部環境を分析します。特に新規サービスや新商品などのマーケティングに必要とされます。
3.6 STP分析
STP分析とは、企業として扱う商品を市場分析から導き出すフレームワークです。
「Segmentation(市場の細分化)、Targeting(狙うべき市場の決定)、Positioning(自社の立ち位置)」の3つから有効な事業戦略を考察します。新規市場の開拓や、既存事業の改善に役立ちます。
3.7 5フォース分析
5フォース分析とは、外部環境の内でも事業の妨げとなる要素を見付け出すためのフレームワークです。
「競合他社、買い手の交渉力、売り手の交渉力、代替品の脅威、新規参入の障壁」という5つの脅威(Force)から外部環境を分析し、新規参入や市場拡大、収益の増加などを分析します。
3.8 AIDMAフレームワーク
AIDMAとは、顧客が商品を購入するまでの流れを示すフレームワークです。「Attention(気付く)、Interest(興味を抱く)、Desire(欲しいと感じる)、Memory(記憶する)、Action(行動する)」の5つの流れで顧客に対するアプローチを考察します。
3.9 AISASフレームワーク
AISAS(アイサス)は、AIDMAと同じく顧客が商品を購入するまでの流れを示すフレームワークです。
「Attention(気付く)、Interest(興味を抱く)、Search(調査する)、Actionn(購入する)、Share(感想や利用体験を発信・共有する)」という5つの流れで分析を行います。AIDMAとの違いは、顧客が自ら商品やサービスを調べる「Search」と、実際に購入・利用した製品やサービスについての感想をSNSなどで共有する「Share」です。
3.10 PDCAフレームワーク
PDCAとは、プロジェクトの検証型プロセスを効率よく循環させ、マネジメントの品質を高めるために活用するフレームワークです。
「Plan(計画)、Do(実行)、Check(確認)、Act(改善)」の4つの工程を繰り返します。実際の現場でも良く活用される、比較的ポピュラーなフレームワークです。
3.11 ECRSフレームワーク
ECRSとは、業務の効率化を促進させるために活用されるフレームワークです。
「Eliminate(排除)、Combine(統合)、Rearrange(順序の変更)、Simplify(簡素化)」の4つのポイントをE→C→R→Sの順に分析し、業務の工程を見直し、改善していくことができます。
3.12 OODAフレームワーク
OODAとは、事業を進めるための意思決定を促進させるためのフレームワークです。
「Observe(観察する)、Orient(方向付け)、Decide(判断する)、Action(行動する)」の4つのサイクルを繰り返します。特に新規事業などを始める場合に効果的で、PDCAよりも迅速な意思決定を行うことができます。
4.マーケターによるboardmixの活用方法
マーケティングを専門にしている人のことをマーケターと呼びます。マーケターには様々な業務があり、Webページやメールマガジンの作成から、データを元にした作図なども含まれます。それらの業務全般において、無料ツールboardmixが活用できます。boardmixでは豊富なテンプレートが使用できるため、様々な業務に対応できます。
自社のデータや競合他社の状況を把握するマーケティングフレームワークが、事業戦略に重要であることを説明してまいりましたが、改めてフレームワーク作成にboardmixが有効であるかを説明します。
- 豊富なテンプレートとアイコンで、フレームワークの作図が可能
boardmixには数々のテンプレートやアイコンが用意されているため、フレームワークに限らずシステム図や構成図の作成が可能であり、同時に意思決定のスピードも格段に向上します。
- リアルタイムでの情報共有が可能
PDCAなど常に更新が必要なフレームワークもあれば、迅速な意思決定に活用されるOODAなどはチーム内の情報共有のスピードや精度が問題になります。クラウドを利用したboardmixであれば、情報の変化や分析結果を瞬時に共有することが可能です。
まとめ
今回紹介したように、マーケティング分析には様々なワークフレームが存在します。それぞれの用途に合わせてboardmixの適切なワークフレームを使用し、的確な分析を目指してください。きっと事業戦略に役立てることができるでしょう。