プロジェクトの計画やプロダクトの開発で欠かせないのがロードマップです。いきなりガントチャートやタスクリストといった詳細な図表から作成していないでしょうか。チームや、それよりも大きい組織でプロジェクトを進行するような場合には、詳細な図表よりもロードマップを先に作成しておくと良いでしょう。
この記事では、なぜ先にロードマップを作った方が良いのか、その目的から作成時の注意点などを解説いたします。そしてロードマップを作成できる便利なオンラインホワイトボードツールを紹介したいと思います。
1. ロードマップとは?
最初に「ロードマップ」とは何かについて説明してまいります。
元々は「road」と「map」を合わせた英単語「roadmap」で、「道路地図」というそのままの意味のある単語ですが、現在ではこの記事で取り上げている「予定表・計画表」という意味合いでよく知られています。
現在は、製造業やシステム開発のプロジェクトなどにおいてロードマップが活用されていることが多くあります。そして、このときのロードマップとは「目標達成までの計画を時系列に俯瞰できる図表」のことであり、計画を大まかに時系列にまとめたものになります。
しかし、プロジェクトなどを進行する上で詳細な予定表(ガントチャートやタスクリストなど)を作成するため、大まかな内容のロードマップは必要ないように感じますよね。
では、なぜロードマップを作ると良いのでしょうか。その目的やメリットについて触れていきます。
1.1 なぜロードマップを作るのか
なぜロードマップを作るのでしょうか。実は、ロードマップを作ることは、プロジェクトを進行する上で重要な意味を持っているからです。作る目的と置き換えてもいいかもしれません。
- 目標を明確にするため
いきなりガントチャートなどの予定表を作成すると、目標が不明確なままプロジェクトが進んでしまいかねません。ロードマップに目標を明記しておくことで、予定表も目標を見据えたものになりますし、プロジェクトが進行している時にも目標を振り返ることが可能です。
- マイルストーンやスケジュールに落とし込むため
ロードマップがないと、企画書ベースで予定表を作成しなければならなくなりますが、いつまでに・何を・どのくらいしなければならないかまで、落とし込む作業の難易度が高くなりがちです。そうならないよう、大まかな計画としてのロードマップを作成しておきます。
- 目標や計画を視覚化して関係者と共有するため
最も重要な意味合いを持つ目的が、視覚化して他者と共有することでしょう。意思決定のプロセスとして、大まかな計画を作成して関係者の合意形成を得てから、細かい予定表に落とし込んでいくのが自然と言えます。その合意形成の際に計画を視覚化したロードマップが役立つのです。
1.2 作成するメリットは?
目的がわかったところで、メリットについても押さえておきましょう。ロードマップを作成するメリットとしては、次のようなものが挙げられます。
- 工程やスケジュール、マイルストーンの根拠になる
一つひとつの工程やそのスケジュール、そしてマイルストーンはロードマップをもとに作られるので、根拠のある計画表として作成できるようになります。
- 寄り道をしなくなる、無駄な工程をしなくて済む
ロードマップがないと無駄なことをやりがちですが、ロードマップがあればそういったことも起こりづらくなります。基本的にはロードマップから逸れないように計画に落とし込めば無駄な工程に労力を割くこともありません。
- 組織やチームが同じ目標を共有し、一体感が生まれる
目標や計画を視覚化するため、組織やチームで一丸となって目標達成に向けた動きができるようになります。その結果、各々のモチベーションの向上にもつながり、高い成果を期待できます。
2. ロードマップの作り方
ここからはロードマップの作り方を紹介してまいります。ポイントさえ押さえてしまえば、作り方はさほど難しくはありません。
2.1 作り方の概要
まずは作り方のポイントを説明いたします。以下のポイントの順に作成していけばロードマップを適切に完成させられるでしょう。
- 目標とその達成時期を決める
- マイルストーンとその期日を決める
- 現在のリソース(ヒト・モノ・カネ)をふまえたリスクを洗い出す
- リスクをふまえて目標達成時期やマイルストーンを調整する
2.2 作る時のコツ
作成手順が分かったところで、ロードマップ作成時のコツをいくつか紹介いたします。このコツをふまえて作成すれば、ロードマップだけでなくチャートでの作成時にも活きてきます。
- プロジェクトの目標が適切に設定されているかが最も重要
前提条件として、目標設定が適切である必要があります。ロードマップを作るのが目的にならないようにしましょう。
- 現在のリソースとの比較を必ずして、絵に描いた餅とならないようにする
今あるヒト・モノ・カネのリソースを適切に把握して可能な範囲で計画していきましょう。
- 目標・マイルストーンに絞って書く
ロードマップの作成用途をふまえると、細かい必要はなく、目的・目標・マイルストーンや大まかなスケジュールといった観点が分かれば十分です。
2.3 作る時の注意点
作るコツの他に、注意点についても押さえておきましょう。次のようなポイントに注意すれば共有しやすいロードマップになるでしょう。
- 細かくならないように注意
ロードマップはあくまでも目標や大まかなスケジュールが分かれば十分なため、細かいタスクや日次単位のスケジュールを書く必要はありません。せいぜい月次〜四半期単位で、必要なマイルストーン等に絞って書くようにしましょう。
- マイルストーンは重要なものに絞る
マイルストーンを書く時にも注意が必要です。小さい成果物まで表現すると細かすぎてしまうため、設定するマイルストーンの中で特に重要なものに絞ってロードマップに書くようにすると良いでしょう。
3. ロードマップ作成ツールboardmix
最後に、ロードマップを作成できるツールについて紹介いたします。そのツールというのが、無料のオンラインホワイトボードツールのboardmixです。
3.1 boardmixは無料のオンラインホワイトボードツール
「boardmix」は無料で利用できる新しいオンラインホワイトボードツールで、図表作成に最適なツールと言えます。しかも、複数ユーザーによる同時編集ができるため、コラボレーションツールとしても使え、とてもおすすめです。
リアルのホワイトボードを利用しているような感覚で使える便利なツールです。特に、豊富なテンプレートを使って広大なスペースに自由に図表を作成できるので、ロードマップの作成にピッタリのツールとなっています。
3.2 ロードマップをboardmixで作る方法
boardmixでのロードマップを作る方法についても触れておきたいと思います。ホワイトボードツールというだけあって、直感的に操作できるのが特徴で、あまり難しいことはしません。色々と操作してみるといいでしょう。
まずは、トップページのテンプレートからロードマップに適切なものがあるか探してみましょう。
現在、ロードマップに適切なテンプレートとしては、Timelineが使えそうです。これを選択するとすぐにTimelineのテンプレートを用いた描画画面に遷移します。
テンプレートが反映された描画画面です。これをロードマップのように編集していきましょう。
既存のパーツの文字や色、形を変更したり削除したりできますし、左端のメニューから様々なパーツを追加して、思い通りのロードマップを作成できるようになっています。
4. まとめ
プロジェクトなどの仕事で欠かせないロードマップについて紹介してまいりました。上流の意思決定や情報の共有に欠かせないのがロードマップです。細かいことよりも、目的や目標などの本質を押さえて作成できるようになりましょう。その際には、ロードマップを作成するのに役立つオンラインホワイトボードツールのboardmixがおすすめです。ぜひ使ってみてください。