新たな商品やサービスの開発は、企業にとってとても重要です。しかし新たな挑戦には、当然のごとくリスクも存在します。では、そのリスクを軽減させるためにはどうすれば良いか?
今回は新たな挑戦に立ち向かうアナタの強い味方、プロダクトロードマップをご紹介します。
1. プロダクトロードマップに関する説明
1.1 プロダクトロードマップとは
プロダクトロードマップとは、製品開発や販売戦略の短期的な目標から長期的な目標までを調整し、全体を可視化させることで、その達成度を測るための行動計画です。
1.2 プロダクトロードマップとロードマップ、マイルストーンの違い
プロダクトロードマップとロードマップ、そしてマイルストーンには下記のような違いがあります。
- プロダクトロードマップ:スケジュール等の全体像を記す
- ロードマップ:プロジェクト内の工程や作業を時系列で記す
- マイルストーン:プロジェクトの中間目標地点や節目となるポイント地点を記す
プロダクトロードマップからロードマップ、そしてマイルストーンの順により細分化された要点を記したものになります。
1.3 プロダクトロードマップの目的
プロダクトロードマップを作成する目的には、主に以下のようなものがあります。
- プロダクトの全体像を明確にする
- ステークホルダーを明確にする
- プロジェクトの検討材料として議論に用いる
2. プロダクトロードマップの種類
プロダクトロードマップにはいくつかの種類があり、対象者や目的別に分けてご紹介します。
2.1 対象者別プロダクトロードマップ
プロダクトロードマップの対象者は主に2つに分かれます。
- 内部ロードマップ:主に社内向けのロードマップで、プロジェクト参加者向けに作成します。
- 外部ロードマップ:主に顧客向けのロードマップで、顧客が求める情報を記載します。
2.2 目的別プロダクトロードマップ
プロダクトロードマップは、一つの製品に対して複数作成するのが一般的です。
・目標思考のロードマップ:目的思考のロードマップとは、プロダクトの目標を中心に作成するマップです。目標を達成することで生まれる具体的なメリットに対し、経費などが見合っているのかを焦点に作成します。
・Now-next-laterロードマップ:Now-next-laterロードマップとは「今、次、その後」という3つの観点で作成するマップです。今すべきこと、次に行う予定のもの、その後にリリースされるものを記します。
・機能ベースのロードマップ:機能ベースのロードマップとは、主に製品の開発スケジュールをさします。マップ上のどのポイントで、どのような機能が開発されるのかが視覚化できます。
3. プロダクトロードマップの必須要素
プロダクトロードマップには重要とされる8つの要素があります。
① プロダクト
プロダクトとは、戦略の中心となる製品やサービスなどをさします。プロダクトには様々な形態があり、プロダクト自体のメリットや特性などを分析し、実施すべきか否かを検討します。
② ゴール
プロダクトロードマップのゴールは、戦略の具体的な目標であり、結果のみならずゴールに達するまでの期間も設定します。また、ゴールに到達したと判断できる明確な基準も必要です。
③ リリース
リリースとは、プロダクトである商品やサービスを顧客に利用して貰うことをさします。リリース段階で顧客に満足して貰えるようにすることは当然ですが、同時に指摘された不満点などを元にプロダクトの修正を行います。
④ エピック
エピックとは、顧客のニーズやリクエストに基づき、タスクやストーリーを特定のジャンルでまとめたものをさします。特にアジャイル開発において重要視される要素です。
⑤ フィーチャー
フィーチャーとは、ユーザーにとっての価値あるプロダクトの特徴を示したものです。この場合、企業側が押したい価値ではなく、ユーザー側が感じる価値となっていることが重要です。
⑥ MVP
MVPはMinimum Viable Productの頭文字で、「最小限の実行可能なプロダクト」を意味します。顧客が求めるニーズを有したプロダクト(製品やサービス)の中で、最小限の物を顧客に提供し、プロダクト改善のためのフィードバックを受けられるものをさします。
⑦ ユーザーストーリー
ユーザーストーリーとは、エンドユーザーがプロダクトを評価したものです。「誰が・どういう目的で・何をしたいのか」という簡潔な文章で記されます。
⑧ タイムライン
タイムラインは、その名の通りロードマップにおける時間的な概念です。マップ内の進行予定に日時などを盛り込み、時間による管理を行います。
4. プロダクトロードマップ作成の注意点
- 目的に応じたロードマップを作成する
プロジェクトには企画、開発、営業、顧客など様々な立場の人間が関わります。各々の立場で必要な情報は異なり、それらにあわせてロードマップも複数作成することで、プロジェクトの内容をより正確に共有することができます。
- シンプルなマップを心掛ける
必要以上の情報を詰め込んでしまうと、せっかく視覚化したメリットが薄れ、本来重要視したい部分がわかりづらくなってしまいます。
- ステークホルダー(利害関係者)との合意
目標を達成する為、プロダクトに関わるステークホルダーが同じ方向を向くことは重要です。そのためにも、関係者とは充分に情報を共有し理解し合う必要が有ります。
- 戦略の軸をブレさせない
プロジェクトが大規模であればあるほど、プロダクトに関して各方面から多種多様な要求があがります。しかし、それらを全て採用してしまうと、本来目指すべきプロダクトの姿から外れてしまう恐れがあります。
- 実現可能かを判断する
プロダクトロードマップが完成しても、実現できなければ無意味です。物理的、理論的に実現可能なマップなのかを充分に検討しましょう。
- タイムラインの有無
プロダクトの性質上、プロダクトロードマップに明確な日付を設定することが難しい場合があります。場合によっては、あえて日付を入れないことも一つの選択肢です。
- ロードマップは常時更新する
プロジェクトが開始された後も、プロダクトロードマップは常に更新していきましょう。小さな変化を見逃してしまうと、プロジェクト全体の成否に関わります。
5. プロダクトロードマップにおけるboardmixの活用方法
製品開発には必要な情報を集める能力や、分析する能力、発想力、プレゼン能力などが求められます。それらを一挙に担うことの出来るツールが、基本無料の作図ツールboardmixです。
boardmixはクラウドを利用し、リアルタイムで情報を共有することが可能です。また作図によりデータを視覚化することで分析と管理に役立ち、プレゼン資料にも活用できます。
5.1 Boardmixを使用した、プロダクトロードマップの作成例
- 新規のホワイトボードを登録します。
- 豊富なテンプレートの中から、適したテンプレートを選択します。
- プロダクトやゴールなど、必要な要素を記入します。
プロダクトロードマップは作図して終わりではなく、作図したマップを元に更なる検討を行います。
5.2 Boardmixの豊富なテンプレートとアイコン
boardmixはテンプレートだけではなくアイコンも豊富で、様々な用途に合わせた作図が可能です。適したものを使用し、効率の良い作図を行いましょう。
まとめ
プロダクトロードマップは、その名の通り道しるべです。一見複雑そうなプロジェクトでも明確な情報と計画があれば、新たな商品やサービスの開発も迷いなく進められることでしょう。プロダクトロードマップの無料作成ツールboardmixを活用し、ぜひ新しい一歩を踏み出してみて下さい。