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ユウト
ユウト

投稿日 Feb 17, 2023, 更新日 Aug 16, 2023

時間は有限であり、その時間を無駄なく計画的に活用するには綿密なスケジュールを組む必要があります。しかし正確に先を見通すことは難しく、頭の中だけで考えてもなかなかうまくはいきません。そんな時にスケジュールを明確に表現できるツールがPERT図です。

図に表すことによって自分自身に必要な時間を視覚化でき、余暇の時間を見つけることもできるでしょう。また自身のスケジュールをグループ内で共有すれば、プロジェクト全体を円滑に回すことも可能になります。

本記事では、時間の管理に最適なPERT図の意味や特有の用語から、具体的な書き方、無料作成ツールまでご紹介いたします。

PERT図でスケジュール管理

1. PERT図とは

PERT図とは「Program Evaluation and Review Technique」の頭文字を表したものです。特定のプロジェクト完了までに必要なタスクをスケジュール化し、視覚化するためのツールです。

プログラム・マネジメントツールの一つであり、業務の流れや所要時間を図で表し、業務の開始から完遂までを管理する進捗管理方法でもあります。

2. PERT図のメリット

PERT図で管理を行うメリットは、大きく分けて以下の3つがあげられます。

  • 最遅完了時刻を設定することで、作業の優先順位を把握できる

プロジェクトを遂行する際に、複数の作業を同時進行しなければならない場合があります。そういった中でも、全体のプロジェクトを計画通りに進め、無事に完遂させなければなりません。PERT図を用い、それぞれの業務をタスク化して最遅完了時刻を設定します。最遅完了時刻を設定することで優先すべき作業の把握が可能となります。

  • プロジェクト全体のスケジュールを把握しやすい

PERT図を活用することで、個々の作業を理解できるだけではなく、プロジェクト全体の流れが把握しやすくなるのもメリットです。プロジェクト全体のスケジュールを大局的な視点でみることで、作業工程に問題点が発生した際の迅速な洗い出しに繋がります。

  • メンバー間の共有

PERT図を用いることにより、プロジェクトの参加者がスケジュールを共有しやすくなります。スケジュールを共有することで、メンバーそれぞれが迷うことなく最適なタイミングで必要な作業を遂行できます。また、不具合が発生した場合もタスクを追うことで、問題解決のためのアクションを起こしやすくなります。

3. PERT図の用語

PERT図の用語を把握

PERT図を活用する上で、理解すべきPERT図特有の単語が存在します。

  • 最早開始時刻

最早開始時刻とは、その作業が開始可能な「最も早い時刻」を表します。作業開始前に必要な準備などがすべて完了していることが達成条件です。最早開始時刻に、その作業の作業時間を足したものが最早終了時刻になります。

  • 最遅完了時刻

最遅完了時刻とは、プロジェクトを所要時間内に完了させるため、各結合点が遅くても終了させなければならない時刻のことです。

  • 余裕時間

余裕時間とは、作業者の休憩、ミーティング、機器のメンテナンスなど、プロジェクト遂行にあたり避けられない作業時間の遅延を指します。材料の納入待ちなど、システム的な遅延も含まれます。

  • クリティカルパス

クリティカルパスとは、プロジェクトの全工程を最短時間で完了するために必要な作業手法を意味します。

  • イベント

イベントとは、実際の図ではマルで囲われた部分です。数字やアルファベットなどの管理番号を記入したり、「作業完了」や「開始」などプロジェクトの状態を記入します。

  • アクティビティ

アクティビティとは、図上の矢印で引かれた線を指します。矢印付近には、実際の作業名と必要な時間を記載します。

4. PERT図の書き方

PERT図の書き方

  • 1. PERT図に組み込むプロセス粒度を合わせる

PERT図に組み込むプロセスの粒度(タスクの規模)をそれぞれのイベントに合わせます。粒度を合わせることで、スケジュールを管理しやすくなります。

  • 2. 各工程の洗い出し

粒度に沿って作業工程を洗い出します。各工程の内容と共に、必要な作業時間も算出しておきましょう。

  • 3. イベントの流れを整理する(アクテビティ)

各工程を洗い出したら、プロジェクト全体の動きからイベントの流れを整理します。発生するイベントの流れを矢印などで結びます。それぞれを結んだラインに作業内容や作業に必要な時間を書き込みます。

  • 4. 最早開始早時刻を算出する

イベントを開始できる最早開始早時刻を算出します。基本は左のイベントから右のイベントへと時間が加算されていきます。

  • 5. 最遅完了時刻を算出する

最早開始早時刻とは逆に、右のイベントから左のイベント時間を引くことにより、最遅完了時刻を算出できます。

  • 6. 余裕時間を算出する

余裕時間は、最遅完了時刻から最早開始時刻を引くことで算出可能です。余裕時間を把握すれば、無駄なくイベントを進行可能となります。また、トラブル対応や別イベントのフォローなどもスムーズに行えます。ここまでで、PERT図は一通り完成です。

  • 7. クリティカルパスを把握する

完成したPERT図を確認した際に、余裕時間がゼロになっている経路があるかもしれません。この経路をクリティカルパスと呼び、遅れることのできない経路であると示しています。もしもクリティカルパスで遅延が発生すれば、プロジェクト全体に影響を及ぼす可能性があります。メンバー間で共有し、遅延のリスクに備えるようにしましょう。

5. PERT図活用時のポイント

  • 同時に業務の可視化と評価が可能

PERT図はスケジュールを共有することにより、各イベントの流れや関係性を把握できる点がメリットになります。それと同時に各イベントや全体の評価が可能な点も重要なポイントです。

最遅完了時刻や最早開始時刻のみならず、余裕時間が把握できればクリティカルパスが共有でき、そのイベントの重要性を知ることができます。また別のイベントを見直すきっかけにもなり、より効率的な管理を生み出せる可能性があります。

  • イベントの見落としを防ぎ、時間の見積もりは丁寧に

正確な評価を出そうとしても、作成したPERT図に誤りがあっては意味がありません。イベントの抜けや時間の見積もりにミスがあれば、プロジェクト途中に遅延などのトラブルが発生してしまうでしょう。

*簡易的なPERT図の一例

PERT図の例

6. PERT図作成ツールboardmix

PERT図の作成ツール

boardmixはクラウドを利用した、リアルタイムで情報共有・共同作業が可能なオンライン・ホワイトボードツールです。数々のテンプレートがあり、様々なシチュエーションに合わせて効果的な図を作成できます。基本無料で使用できるため、初めての方でも安心して始められます。

それでは、実際にboardmixを使用してPERT図を作成してみましょう。

  • まず、新規のホワイトボードを登録します。

PERT図の作成手順

  • 内蔵されたアイコンを使用し、イベントを配置します。

PERT図で使われるアイコン

  • アクティビティによりイベントを接続します。

PERT図のイベントを接続

  • 最後に、必要な時間と作業内容を記入して完成です。

PERT図を作成

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まとめ

スケジュールを正確に管理することで、ビジネスでもプライベートでも無駄なく時間を活用できます。ひいては人生をより充実させられると言っても過言ではありません。

PERT図を使用すると、無駄の無いスケジュール管理ができます。時間は有限であり、時間の有効活用はアナタの可能性をさらに広げることでしょう。まだ使ったことがない方は、一度PERT図を活用してみてはいかがでしょうか。

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