logo logo
無料で利用 arrow
あおい
あおい

投稿日 Sep 24, 2024, 更新日 Sep 24, 2024

バランススコアカードは、経営戦略に役立つフレームワークの1つです。今まで目標を達成できなかった方や進捗管理が上手くできなかった方は、バランススコアカードを活用することで、解決への糸口となるでしょう。

本記事では、バランススコアカードの具体例から活用方法、書き方を紹介し、理解を深めることで、今まで以上に結果のでる経営戦力を組み立てることが可能となります。ぜひ、参考にしてみてください。

1. バランススコアカード(BSC)とは

バランススコアカード(BSC)とは

バランススコアカードとは、組織の目標の達成度を評価するためのツールです。このツールでは、組織の目標を4つの要素(財務、客観的な指標、学習と成長、顧客満足度)に分類し、それぞれの要素について、指定された目標を達成しているかを評価します。また、バランススコアカードは、組織の目標を達成しているかだけではなく、「顧客価値」「業務プロセス」「(人材の)学習・育成」の項目でも評価されます。

バランススコアカードを活用することで、正しい戦略目標を組み立てることができ、経営をバランス良く進めることが可能です。

2. バランススコアカード(BSC)の4つの視点

バランススコアカードを形成する4つの視点について解説していきます。これから紹介する視点を抑えておくことで、正しい分析をおこなうことが可能です。以下に1つずつ詳しく解説していますので、参考にしてください。

2.1 財務

財務の目標達成をするために、どう行動するべきかの指標を設定する項目です。財務の項目は以下のとおりです。

  • 営業利益
  • 純資産額
  • 投資収益率 etc

キャッシュフローを細分化して算出していきます。売上高を高めるだけではなく、いかにコストを抑えるかも大切です。

2.2 顧客価値

ビジネスを成功させるために、顧客にどのような行動をすべきかの指標を設定する項目です。顧客視点と自社視点の両方から項目を設定してくと良いでしょう。この際に役立つフレームワークは以下です。

  • 4P分析(自社目線での商品価値の分析に役立つ)
  • 4C分析(顧客目線での価値を策定することに役立つ)

顧客価値の分析は、バランススコアカードで必要となる要素なので、覚えておきましょう。

2.3 業務プロセス

業務プロセスを構築するための指標を設定する項目です。主な目的は、顧客満足度を向上させて効率性や生産性を高めていくことです。業務は大きく分けて、以下の項目になります。

  • 開発
  • オペレーション
  • アフターサービス

これらの項目を評価し、かけるべき時間やコストを書きだし、改善につなげていきます。

2.4 学習・育成

目標を達成するために、組織や人材の育成をおこない、スキル向上を図るかの指標を設定する項目です。主な目的は、目標を達成するためにどのような育成方法を選択するかを決めていくことです。人材育成の項目は以下の内容になります。

  • リーダーシップ指標
  • 資格数
  • 稼働時間
  • 質の成果
  • 量の成果

目標を達成させるために、目指すべき理想の人物像を設定させておくのに必要な項目となります。

3. バランススコアカードの活用事例

バランススコアカードの具体的な活用事例について見ていきましょう。実際の活用事例を見ておくことで、より具体的なビジョンを描きやすくなります。以下では、バランススコアカードを活用した2社の例を紹介していきます。

3.1 関西電力の具体例

バランススコアカードを活用した関西電力の例をみていきましょう。以下の図は、関西電力を分析した内容になります。

バランススコアカードの活用事例

(引用:バランススコアカードnavi

視点 戦略目標 業務評価指数
財務 1.企業価値の工場 2.各市場分野における売上の拡大 3.経費削減による低コスト構造の確立 4.最適設備形成を図る 1.PCA 2.需要開拓電力量 3.販売電力量当りコスト 4.フリーキャッシュフロー
顧客 自家発対象顧客への最適エネルギー提供 自家発対象顧客のうち当社の顧客率
業務プロセス 1.顧客にとって最適な○○の展開 2.自家発検討(導入・リプレース)顧客の早期発見 1.顧客にとって最適な○○の展開 2.自家発検討(導入・リプレース)顧客の早期発見
学習・成長 ○○による総合提案力の強化 目標レベルの達成率

(引用:バランススコアカードnavi

3.2 モービルの具体例

バランススコアカードを活用したモービルの例をみていきましょう。以下の図は、モービルを分析した内容になります。

バランススコアカードの具体例

(引用:バランススコアカードnavi

視点 戦略目標 業務評価指数
財務 1.使用総資本利益率の増加 2.収益性向上 3.生産性向上 1.実際の使用総資本利益率 2.業界他社と比較した利益額
顧客 1.顧客満足 2.ディーラーとの相互満足 1.覆面買い物客による評価 2.セグメントの市場占有率
業務プロセス 1.フランチャイズの組織化 2.顧客価値の創造 3.卓越した石油精製業務 4.良き隣人 1.ターゲット市場の占有率 2.業界他社と比較したアクティビティ・コスト
学習・成長 1.前向きな組織風土 2.従業員のコンピタンス 3.技術のインフラ 1.従業員のフィードバック 2.戦略的業務装備率

4. バランススコアカードの活用方法・書き方

バランススコアカードの活用方法・書き方について解説していきます。活用方法について知っておくことで、正しい運用方法を理解することができます。以下に詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

4.1 KGI(戦略目標)を設定する

バランススコアカードを作成する際に、「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」4つの要素分析が求められます。その際に、戦略目標(KGI:Key Goal Indicator)の設定が必要です。KGIを設定することで、4つの要素分析をおこなう際に認識のズレがなくなり、バランススコアカードを作成しやすくなります。

4.2 CSF(重要成功要因)を設定する

KGIを設定した後、目標を達成するために必要なCSF(重要成功要因)を定めます。企業が市場でどのような強みや弱みを持っているのか分析をおこないます。自社にとっての重要成功要因がはっきりとしていない場合、社員間の認識にズレが生じてしまい、目標を達成することができません。目標を達成させるためには、SWOT分析などのフレームワークを用いて、強みや弱みなどを抽出し、競争優位性の確保などに注力する必要があります。

4.3 KPI(重要業績評価指数)を設定する

CSFを抽出した後は、関連付ける形でKPI(重要業績評価指数)を設定します。KPIは、目標達成度合を計測し、管理するために置く定量的な指標です。

チーム内でKPIを共有することで、目標達成までに必要な数値やデータを可視化でき、チームは数値目標を達成するために行動し、モチベーションアップにもつながります。

4.4 アクションプランの作成

具体的な数値目標が定まったら、目標を達成させるためのアクションプランを作成していきます。アクションプランは、メンバーが具体的にどのような行動を取っていくべきなのか、目標となります。

アクションプランの策定が完成したら、バランススコアカードを完成させて戦略マップに落とし込むと良いでしょう。さらに進捗管理と評価を繰り返しおこない、バランススコアカードの見直しをすると良いです。

5. バランススコアカードの作成に役立つフレームワーク

バランススコアカードテンプレート

 バランススコアカードの作成に役立つフレームワークを紹介していきます。バランススコアカードでは、分析が必要不可欠です。そのため、以下のフレームワークを活用することで、誰でも簡単に作成することができます。ぜひ参考にして、バランススコアカードの分析に役立ててください。

5.1 4C分析

4C分析とは、マーケティング戦略を調査・検討するためのフレームワークで、Customer、Cost、Communication、Convenienceの4つの要素を分析することによって、ある特定の製品やサービスのマーケティング戦略を検証し、効果的なマーケティング戦略を構築する手法です。4C分析の要素の役割は以下のとおりです。

  • Customer(顧客): 顧客のニーズと期待値を把握すること。
  • Cost(コスト):製品・サービスを提供するために必要なリソースのコストを評価すること。
  • Communication(コミュニケーション):顧客に向けたコミュニケーションを評価すること。
  • Convenience(便利性):製品・サービスを顧客に提供するために必要な手間や時間を評価すること。

5.2 4P分析

4P分析とは、マーケティングミックス(4P)を分析するためのツールです。4P分析は、プロダクト(製品)、プライス(価格)、プレース(販売場所)、プロモーション(広告、宣伝など)の4つの要素を分析し、より効果的なマーケティング戦略を構築するために使用されます。4P分析をおこなうことで、企業がどのような製品を、どのような価格で、どこに販売するか、どのようなプロモーションを行うかが明確になります。

5.3 SWOT分析

swot分析テンプレート

SWOT分析とは、Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の略で、ある組織・事業・プロジェクトなどの成功を実現するための評価手法です。評価の対象となる組織・事業・プロジェクトを評価し、強みを活かしたり、弱みを補ったりします。さらに、機会を活かしながら、脅威に対処したり、戦略を検討するのに有効な手法です。

6. バランススコアカードの無料作成ツール

バランススコアカードの作成に役立つ無料ツールを紹介していきます。ツールを活用することで、より効率良くバランススコアカードを作成することができ、コスト・時間の削減につながります。以下に紹介する無料ツールを活用し、ぜひビジネスに活かしてみてください。

6.1 Boardmix

バランススコアカード作成ツール

バランススコアカードを無料で簡単に作成できるツールとして、boardmixを活用すると良いでしょう。boardmixは、無料で始められるだけではなく、ユーザーをサポートしてくれる多くの機能を実装しています。特徴をまとめると以下のとおりです。

  • 無料で始められる
  • 共有化・共同編集できる
  • オンライン会議で使える

boardmixでは、これらの特徴に加えて多くの機能を無料で使用できます。機能性については、以下で詳しく解説していきます。

6.2 Boardmixの機能性

boardmixの機能性について解説していきます。無料とは思えないほどの機能をユーザーに提供しており、誰でも気軽に使用できます。機能性は以下のとおりです。

  • 多彩なテンプレートを用意
  • 多彩なアイコンを用意
  • 各種ファイルでエクスポート可能
  • 他のツールとの互換性が高い
  • チュートリアル解説付き

思考整理に役立つテンプレートは、以下のようなものがあります。

バランススコアカードテンプレート

このように無料と思えないほどの機能性を備えているうえに、直感的な操作性で誰でも簡単に使用できますので、ぜひ試してみてください。

boardmixを無料で利用 矢印

まとめ

バランススコアカードについて解説していきました。バランススコアカードを経営戦略設計で活用することで、今まで以上に細かい分析がおこなえ、効果的なマーケティングを実行できます。さらに、本記事で紹介したポイントを抑えてバランススコアカードを作成することで、正しい分析をおこなうことが可能です。また、バランススコアカードを簡単に作成できる無料ツールboardmixは業務効率の改善に役立ちますので、ぜひご活用ください!

go to back
twitter share
facebook share