RICE優先順位付けフレームワークは、機能案を同じ問いで比較できるようにします。変更の影響を受ける人は何人か(Reach)、一人あたりどれほど影響するか(Impact)、見積もりにどれだけ確信があるか(Confidence)、どれだけの工数が必要か(Effort)を確認します。スコアは予測ではなく、会話を進めるための補助です。前提を明らかにし、次に検証することを決めるために使いましょう。
より広いバックログを整理するなら、まずプロジェクトの優先順位管理を行い、明示的に比較したい候補にRICEを使います。

RICEフレームワークで測るもの
RICEには4つの入力値があります。何を数えるか、どの期間を見るかを先に決め、すべての行で同じ定義を使います。
| 入力値 | 問い | 使いやすい定義 |
|---|---|---|
| リーチ(Reach) | 変更を体験する人やアカウントは何件か? | 1四半期のアクティブアカウントなど、定めた期間の対象者を数える。 |
| インパクト(Impact) | 到達した一人ひとりにどれほどの差をもたらすか? | チームで定義した小さな尺度を使い、各レベルの意味を説明する。 |
| 確信度(Confidence) | リーチとインパクトの見積もりを支える証拠はどの程度強いか? | 測定値ではなく、不確実性の判断として割合または区分を記録する。 |
| 工数(Effort) | 作業はチームのキャパシティをどれだけ消費するか? | 人週やチーム週など、1つの単位を一貫して使う。 |
通常の計算は(リーチ × インパクト × 確信度)÷ 工数です。確信度を80%と書く場合、計算には0.8を使います。インパクトの尺度はチームごとの合意なので、意味を定義せずに他の尺度をコピーしないでください。
Intercomが提唱したRICEでは工数を人月で見積もります。この例は人数が変わらない1つのチームの稼働週数を使っているため、工数単位が異なる表のスコアとは直接比較しません。
RICEの計算例
小さなSaaSチームが、次の四半期に向けて3つの改善案を検討しているとします。これは説明用の例であり、特定のプロダクトの予測ではありません。チームはリーチを四半期中のアクティブアカウント、インパクトを最小0.25・低0.5・中1・高2・非常に高い3、工数をチーム週と定義します。
| 案 | リーチ | インパクト | 確信度 | 工数 | RICEスコア |
|---|---|---|---|---|---|
| ボード表示の保存 | 1,200 | 1 | 0.8 | 3 | 320 |
| ゲストアクセスの高速化 | 700 | 2 | 0.6 | 4 | 210 |
| エクスポート品質の改善 | 450 | 2 | 0.9 | 2 | 405 |
「エクスポート品質の改善」の計算は(450 × 2 × 0.9)÷ 2 = 405です。高いスコアだから正しい作業だと証明されるわけではありません。対象者が定義され、問題が意味を持ち、根拠が比較的強く、見積もり工数が少ないため、詳しく調べる価値があるとチームに示しています。実行可能性、依存関係、アクセシビリティ、現在の約束への影響も確認しましょう。
順位が変わる条件も確認しましょう。エクスポート案の確信度が0.9から0.7に下がると、スコアは(450 × 2 × 0.7)÷ 2 = 315となり、ボード表示の保存の320を下回ります。先に確かめたいのはエクスポート案の根拠です。この見積もり次第で優先順位が入れ替わります。

前提を見える化する
見積もりが事実のように見えると、スコアは誤解を招きます。4つの入力値の横に、証拠と前提の列を追加しましょう。「ユーザーが望んでいる」ではなく「直近のレビュー期間のサポートチケット」と書き、「2週間」ではなく技術スパイク後のエンジニアリング見積もりなら、そのことを記録します。
確信度は、次の行動が変わるときに役立ちます。インパクトが高く確信度が低い案は、スケジュールに入れる前に短いインタビュー、プロトタイプ、ログ確認、技術スパイクが必要かもしれません。関係者が熱心だからといってスコアを上げないでください。低い確信度は、何がまだ不明かを示す情報です。
異なる単位を1つの計算に混ぜないでください。月間ユーザーと四半期アカウント、個人の時間とチーム週、途中で変わるインパクト尺度を混在させてはいけません。2つのチームで定義が異なるなら表を分け、スコアを直接順位付けできない理由を説明します。
そのまま使えるRICE表
| 案 | リーチと期間 | インパクトの定義 | 確信度と証拠 | 工数単位 | 次の検証 | RICEスコア |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 案A | — | — | — | — | — | — |
| 案B | — | — | — | — | — | — |
| 案C | — | — | — | — | — | — |
評価日と見積もりの担当者も記録します。新しい情報で入力値が変わったら、その行を再計算して順位を確認しましょう。
共有ボードでスコアを話し合う
Boardmixのボードに3つの案を行ごとに並べ、リーチ、インパクト、確信度、工数、スコアの列を作ります。見積もりの根拠は該当する値の近くに置きましょう。実施候補は別の領域にまとめると、スコア順とチームが選んだ実施順を区別できます。
チームで実際の候補を比較する準備ができたら、Boardmixボードを開きましょう。スコアは判断を説明しやすくするために使い、チームに残る判断そのものを隠さないようにしましょう。