カスタマージャーニーマップの指標は、顧客がどの段階でつまずき、次に何を改善するかを判断するために使います。まず各段階で確かめたい問いを決め、それに答える指標、データの参照元、対応する担当者をそろえます。段階の分け方がまだ決まっていない場合は、カスタマージャーニーの段階を解説したガイド(英語)も参考になります。

1. 段階ごとに確かめたい問いを決める
顧客が何をしようとしているか、順調に進んでいることや、つまずいていることを何で確認できるかを考えます。サービスを知る段階なら適切な入口を見つけられるか、使い始める段階なら最初のタスクを完了できるか、継続利用の段階なら何が再訪につながるか、といった問いです。段階は調べるジャーニーに合わせて選びます。
| 段階ごとの問い | 確認に使える指標 | 併せて見る情報 |
|---|---|---|
| 適切な入口を見つけられるか | 検索後の離脱や対象ユーザーの訪問数 | 検索語、セッションの確認 |
| 最初のタスクを完了できるか | 初回利用の達成率やタスク完了率 | イベントの経路、ユーザビリティ調査のメモ |
| 目的を持って戻ってくるか | 再利用や問い合わせの解決状況 | 利用傾向、インタビューの共通テーマ |
2. 行動の結果と、その理由を分けて捉える
行動データは何が起きたかを示し、体験に関する情報はその理由を考える材料になります。タスク完了率の低下は結果です。同じ手順について質問が繰り返されることは、その体験を理解する手掛かりです。二つを組み合わせると、一つの数字だけで原因まで説明したつもりになるのを防げます。
一件のコメントから重大な問題が見つかることはありますが、それだけでは問題の発生頻度は分かりません。出典、利用状況、まだ検証が必要な点を記録します。
3. 改善策につながる指標を選ぶ
チームが結果を受けて対応を変えられる指標を選びます。「エンゲージメント」だけでは、行動や期間が曖昧です。たとえば「初回セッション中に最初のボードを作成できた新規ユーザーの割合」とすれば、どの手順を確認し、何を改善するか考えやすくなります。
- 測定するイベントや観察内容を、分かりやすい言葉で定義する。
- 対象ユーザーと集計期間を明記する。
- 指標を該当する段階と担当者に結び付ける。
- 数値が変わったときに何を判断するかを書く。
4. 測定結果と仮説を区別する
測定した値、傾向を示す手掛かり、未解決の問いを分けます。データが不足している場合や対象数が少ない場合は、その点をカードに記します。まだ測れていない指標には「未測定」と書き、次の確認に必要な情報を添えます。
根拠カードの記入例
段階:利用開始
指標:最初のタスクの完了
出典:イベントの経路と5件のインタビュー
担当:オンボーディングチーム
次の行動:データがない初期画面を確認し、案内文を2案比較する。
5. 指標を次の行動につなげる
問題を示す指標ごとに、原因を明らかにするための小さな行動を決めます。利用の録画を確認する、該当するユーザー層に話を聞く、案内表示を試作する、二つの文言を比較する、といった方法があります。担当者と確認日も決め、指標を置くだけで終わらせないようにします。

6. Boardmixで指標を整理したマップを作る
段階を横方向に並べ、顧客の目的、行動、感情、指標、根拠、チームの対応を行としてそろえます。指標は対象の段階の近くに置き、「測定済み」「傾向のみ」「未確認」を凡例で区別します。Boardmixでチームとマップを見直し、根拠のカードに参照元へのリンクを添え、改善が必要な箇所に担当者を記載します。
ジャーニーが変わったら見直す
プロダクトの操作フロー、チャネル、対象ユーザー、サポートの仕組みが変わったらマップを見直します。数値が変化した理由を追えるように以前の根拠も残し、置き換えた仮説にはラベルを付けます。マップは固定した成績表ではなく、チームが次の改善を判断するために使います。